ちょっとこれは2度目の青春
超特急を好きになってから
ちょっとこれは2度目の青春
恥ずかしいけど、高校時代は異常に楽しかった
何度もクラスの友だちとこれは青春だよねなんて確認しあってたくらい
中学時代がつまらなかったことが悔しくて、高校は絶対に楽しくしようと決めていた
なので、はじめての自己紹介のとき、立つ瞬間、椅子をわざと倒したり、した
ありがたいことにそれを笑ってくれるような友だちに囲まれた
「毎日楽しくてこれでいいのかな幸せすぎてもうすぐ不幸が訪れるんだ」
と高校2年生の頃、号泣したときがあった
情緒不安定、でも青春だった
おしゃべりのために残ってたテスト前の放課後、暑い中アイスを求めてだらだらとコンビニまで歩いた夏休みの課外授業、羽目を外すための体育祭、後夜祭に命をかけた文化祭、タイツの色であそぶこと、大学受験を控えたハイテンション、ベランダで食べるお弁当、別のクラスに行くどきどき
今の自分ではあのときに戻れないけれど、あのときのまっさらな、何も考えていない脳みそに戻れるなら、戻って何度でも経験したいくらい
6月14日、武道館公演
いつの間にかわたしは社会人になっていて、社会人で大人のわたしはひとりで武道館に来ていた
社会のちょっと難しいことが頭をよぎりつつ、これが大人だもんな〜なんて
物販でお目当てのグッズを買い終わると、なぜかそこには高校時代の友だち
信じられなかった
「平日だよ?」「武道館だよここ?」
わたしに青春をくれた高校時代、1万人も集まる場所でそんな高校時代の友だちと再会してしまった
一気にあのときに気持ちが戻って、考えていた難しいことが飛んでいった
そこから仕事終わりに待ち合わせて、HMVでガハハと大笑いしたりとか、失礼にならない程度に騒ぎあったりとか、してる
あ〜この感じ、青春だわって感じてる
あの、放課後の何をするでもない時間を思い出す
掃除が終わった時間、かっこいい先輩にすれ違ってきゃっきゃする時間、を思い出す
超特急を好きになっていなかったら、こんな感動味わえなかった
だけど2度目の青春はちょっぴり苦い、終わることも知っているし
なんとなく、漠然と、これが最後かもだなんて、推しの生写真を見ながら本気で考える
油断をすればクレジットカードは限度額を超えるし、はしゃいだ翌日は体が痛い、きっと他にもいろいろ
あのときとは確実に違う
でも
いつまで続くか分からないこの2度目の青春、超特急と一緒に走っていたい
あのとき最高におかしかったよね、楽しかったよね、という記憶をもう一度だけ
いつまで好きか分からないけれど
いつまで超特急が続くかなんて分からないけれど
願わくば終わらないで、なんて思ってる