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ウラガワなんていらないさ

気分です。ポエマティックです。テクマクマヤコン。

なにわ侍 団五郎一座@日生劇場(再)

 

前にあげていたものがなんだか腑に落ちなかったので

もう1度書いてみます。

1月13日、23日、29日、千穐楽と観てきました。

 

 

ふと1年前のなにわ侍のパンフレットを読み返したら重岡くんが自己分析の欄でこんなことを言っていました。

「助けてもらう星の下に生まれたラッキーマン。自分も人を助けたい。」

 

団五郎一座の中で重岡くんが演じていた大志くんは、言わば西楽館*1を救ったヒーローでした。

 

地上げ屋である桐山くん演じる桐元くんからつぶれかけの西楽館を守るために立ち上がった淳くん。そして淳くんは「西楽館でもう1度大衆演劇をして見返す、盛り上げるぞ」という思いを持って大志くんのところへ出向きます。公演をお願いして見事成功!そんな地上げ屋の桐元くん、実は引きこもりがちだった淳くんを心配してふっかけて来た西楽館買い取り案件でした。そんなこんなでバンバンザイ!ハッピーエンド!がざっくりざっくりのお話要点です。(これじゃあ理解に苦しむと思うのでカタカタエンターしよう!)

 

大志くんなんですが、すごく重岡くんにリンクして。大志くんを通して見えた重岡くんはなんだかとっても寂しかったです。そして綺麗でした。きっといろんなものを捨てて今のこの重岡くんがいるんだろうなぁとかファンには到底知り得ない荷物を一生背負っていくんだろうなぁとか。

 

そんな重岡くん、もとい大志くんはデザイナーという夢を捨ておじいちゃんの跡を継ぎ、団五郎一座の座長になり、西楽館での公演を成功させる訳です。ここで「誰か」のために夢を1つ諦めています。勝手に深堀りしちゃえば、アイドルしながら大学生もしていた重岡くんはデビューするという夢に多少保険をかけていた部分があったんじゃないかなあとふわっと思いますし、実際に良い意味で別の夢もあったんじゃないかなあと思っていて。普通の22歳の男の子としての生活ざっくざっく切り捨ててアイドルに身を捧げていて、そんな夢を殺しながら舞台の上に立ち続ける重岡くんがリンクして少し切なかったですし、もっとずっと見ていたいと思いました。

 

「自分も人を助けたい」きっと重岡くんが言う「人」にはもうたくさんのいろんな人が含まれていたんだなあ、と今になって改めて感じています。そのときはあまり感じなかった、ファンの人のことも多少入っていただろうし、もちろんメンバーのこともあったかもしれない。7人が絶対に売れるから、と言っていた重岡くんだったけど本当にそれだけなの?って。友だちとか家族とかもうたくさん。だけれど同時に「人」のために重岡くんは自分自身の夢を潰しかけたのかもしれないと思うとぞくっとします。不安の中、売れるために、夢を叶えるために、重岡くんを突き動かしたのは「助けてもらう星の下に生まれたラッキーマン」という根拠のない自信だったのかな。これからの重岡くんがどうか「人」のために自分をめっためたに殺すことがありませんように。

 

こんなに考えてしまったのは、スポットライトを浴び舞台の上にたった1人で三つ指をつきまっすぐ前を見据えながら “麗しく若返りました我々はーー” という口上シーンがあまりにも美しく儚く孤独だったからなのかもしれません。彼はセンターだ。いつでもセンターで輝いているのだ。

 

寒空の中、自分自身の憂鬱も抱えてひたすら大志くんに想いを馳せた1月の公演でした。

 

 

*1:淳太くん演じる淳くんを一人息子に持つ中野家所有の芝居小屋